兵庫県中央東部に位置し京都府に接する丹波市。
秋から冬にかけて昼夜の寒暖差による「丹波霧」と名がつくほど濃い霧が発生します。
この寒暖差や霧、また豊富な地下水によって丹波市では良質なブルーベリーが育ちます。
最近では、特産品としても認知されつつあります。
では丹波市でのブルーベリー栽培はどのように始まったのか。どのような特徴があるのかなど丹波産ブルーベリーの誕生についてお伝えします。
丹波産ブルーベリー栽培の始まり
丹波市でのブルーベリーの栽培は、約20年前の2000年に始まりました。
丹波市でのブルーベリー栽培の第一人者、ノビリス農園を運営する山本 一(やまもと はじめ)さんが、定年退職の5年前に自宅の畑に約140本のブルーベリー苗木を植え、育て始めました。その頃に、わかさ生活の代表角谷が農園を見学に訪れたことがきっかけでした。
その後、丹波ブルーベリー研究会を発足、丹波市内で本格的な栽培が始まりました。
氷上町のノビリス農園のほか、市島町の奥丹波ブルーベリー農場、青垣町の青丹ブルーベリー農苑などブルーベリー狩りができる農園もできました。
収穫量も2020年度は、3トンにまで増えています。
わかさ生活と丹波産ブルーベリー
わかさ生活の代表、角谷の出身地である丹波市。
創業当初から、故郷である丹波市を活性化したいという想いのあった角谷は、新たな特産品を生み出し、地域活性化につなげることはできないかと考えていました。
そして、2005年5月より、「丹波市ふるさと創生」の一環として、丹波産ブルーベリーの普及とブランディングに取り組み始めました。
また、次代を担う子どもたちにも丹波で育つブルーベリーのことを知ってもらうため、わかさ生活の社会貢献活動として「ひとみ元気教室」(※現「メノコト元気教室」)を企画し、丹波市内の保育園・小学校にブルーベリーの苗木を寄贈しました。そして、子どもたちと一緒に苗木の植樹活動や農園での収穫体験、収穫した果実でジャムを作るなどの食育活動も行なってきました。
さらに、「メノコト元気教室」の開催を関西エリアに拡大し、丹波市内で収穫されたブルーベリーを他府県での開催にも使用するなど、丹波産ブルーベリーの普及に努めてまいりました。
そして2019年2月、ブルーベリーの研究と、ブルーベリーの魅力を直接伝えることのできる場所として兵庫県丹波市にて「わかさブルーベリー農園」が始動。
この農園で培った技術や研究結果を地域に還元できるよう取り組んでいます。
丹波ブルーベリー研究会の発足
丹波市のブルーベリー栽培の大きなきっかけになった「丹波ブルーベリー研究会」は、2006年2月に発足しました。
わかさ生活代表の角谷が丹波の地を訪れ、ブルーベリー栽培をされている農家さんや、ブルーベリーの研究に取り組んでいらっしゃる地元の方に、丹波がブルーベリーで元気になるように協力を申し出たことがきっかけでスタートすることになりました。
現在は、会員55名で活動されており、研究会のメンバーの中で35名の方がブルーベリー農園を運営されています。(2021年5月現在)
ブルーベリー研究会では、ブルーベリー栽培に関わる勉強会を行ったり、栽培のノウハウを新規就労者に伝える活動をされています。
「来るもの拒まず、ブルーベリー栽培のすべてをお伝えしますよ」と会長の山本さん。
また、丹波ブルーベリー研究会のメンバーから冷凍果実を預かり、研究会が運営する加工所でブルーベリージャムを作り、丹波市内をはじめ周辺地域の道の駅などで販売するなど、丹波産ブルーベリーの普及にも取り組んでおられます。
青い宝石・丹波産ブルーベリーの特徴
丹波ブルーベリー研究会のブルーベリーは、農薬と化学肥料を使わない栽培を基本としているため、兵庫県が定める安全・安心な食品として「ひょうご安心ブランド」の認証を受けています。
このように、丹波産ブルーベリーは、研究や普及を継続的に行なってきた結果、特産品として認知されつつあります。
丹波産ブルーベリーが購入できる場所
丹波の豊かな自然と、積み重ねてきた栽培技術で育った丹波産ブルーベリー。
梅雨が明け、真夏の太陽がギラギラと差してきたら本格的なブルーベリーの収穫シーズンが到来。丹波市内の農産物直売所や道の駅に生果実が並びます。
収穫シーズン以外の時期には、同じく農産物直売所などで販売されるブルーベリージャムで丹波産ブルーベリーを愉しむことができます。
今年は生果実やジャムを、「ブルーベリーのある生活」サイトから全国の皆様にご購入いただけるように準備中です。お楽しみに。