ブルーベリーのある生活編集部より、月ごとのブルーベリーの栽培・管理方法をお届けいたします。
3月のブルーベリーの様子
3月に入ると三寒四温で寒い日と暖かい日が交互に訪れ、春の訪れを感じる時期です。
中旬ごろまではブルーベリーは休眠期。しかし、下旬になると寒中の中でも花芽もふっくらと膨らみはじめます。
花芽や葉芽は、地温が8℃を超えると活動を始め、3月中旬になると新しい根も動き始めます。
春の装いで例えると、冬のコートが要らなくなりはじめる頃です。
ブルーベリーの管理方法
水やり
空気が乾燥する季節で、春の日差しが強くなりはじめると土の表面も乾燥しやすくなります。乾き具合に注意して、十分な量の水を与えましょう。
除草
雑草は根から掘り起こして抜き取ります。
肥料(春肥)
地植え・鉢植え共に、春肥を施します。
地植えの場合
ブルーベリーは4月~5月上旬に果実が急成長し、新しい枝もぐんと伸びます。その成長に必要な栄養を補うことを目的に春肥をこの時期に行います。
主に、油かす・骨粉・米ぬかなどの有機肥料を、株元から30センチほど離し、1~2握り程度の肥料を頒布します。
鉢植えの場合
水やりで徐々に溶け出す緩効性の固形肥料を施用します。ホームセンターやWebサイトで販売している
ブルーベリーの肥料が便利ですが、NPKの三要素※1を含んでいることが重要です。
※1 NPKの三要素とは…Ñ:窒素(アンモニア態窒素)、P:リン、K:カリウム
春肥の詳しい内容は、わかさ生活「ブルーベリー図鑑」(わかさ生活 世界の素材発見)をご覧ください。
春の管理(植え替え・挿し木・接ぎ木)
春の植替え
3月下旬は、春の植え替えの時期です。苗木の購入は、地域や収穫時期、果実の味によりたくさんある品種の中から最適な品種を選び、植え替えを行います。
※品種については、わかさ生活「ブルーベリー図鑑」(わかさ生活 世界の素材発見)をご覧ください。
挿し木
苗木の自家増殖を行うのに適した時期です。ブルーベリーの繁殖は、挿し木による方法が一般的です。
増やしたい品種の枝(休眠期に剪定したシュートの枝)を切り、挿し木床にさして根や枝を分化させて増やす方法で、家庭で手軽にできます。
詳しくは、わかさ生活「ブルーベリー図鑑」(わかさ生活 世界の素材発見)にも記載しています。ご参考にしてください。
接ぎ木
接ぎ木とは、土中に根を張って養水分を吸収する台木に、異なる品種の穂木を接ぐ繁殖方法です。
樹の耐病性や耐乾性、耐湿性などを向上させる働きがあります。
接ぎ木の方法詳しくは、わかさ生活「ブルーベリー図鑑」(わかさ生活 世界の素材発見)をご覧ください。
その後の管理
挿し木や接ぎ木した木は、湿度を保ちながら木漏れ日の当たるところに置き育てます。
品種が不明にならないように穂木に名前を付けておく世にしましょう。
2~3か月で初根し、6月ごろになると新芽が伸びてきます。その頃になれば、直径12センチ程度のポットに、挿し木苗2~3本を植替え、木漏れ日の当たるところに置き育てます。
夏場は土が乾かないよう、しっかりと水やりを施しましょう。
挿し木苗はとても簡単で、たくさん増やすことができるので、育成を楽しめます。